自分が、これからやろうとしていることをどうか許して下さい。



過去にタイムスリップ出来たのは、神様が自分にもう一度生きるチャンスを与えてくれたんだと思いました。



だから、幼い結衣に手紙を残して、この場から去ろうと思います。



そう、自分が行くべき場所へ行きます。



だけど、その前に結衣はもう一度だけ彰に会いたいって思った。



そして、迷わずに会いに行った。



彰は、何も言わずにキスをしてきた。



「私は、記憶が戻りましたので、自分がいるべき場所へ帰ります。サヨナラ」



それだけ、言うのが精一杯だった。



結衣には、置き手紙を残して、自分の家を後にした。


ごめんなさいね、結衣。



黙って居なくなることを許して下さい。



この手紙は、あなたが16歳になった時に封を開けて読んで下さい。



16になるまでは、絶対に開けては駄目だからね。



それだけのメッセージを残すのがやっとだった。