結衣は自分は、彰を知ってるけど………。
彰は今、目の前にいる幼い結衣と自分が同一人物であることを知らない。
それなのに、始めて会った自分になんでこんな事するんだろうって思った。
「彰兄ちゃん、結衣も」
幼い結衣が、ヤキモチ妬いているみたいだ。
分かる気がする。
この頃は、彰に恋をしていたから。
今、考えてみても初恋の相手はやっぱり彰だと確認した。
彰は、結衣から離れ、幼い結衣をだっこして思いきり抱き締めていた。
その姿を見て、これが嬉しかったことを思い出しながら2人に向かって微笑んだ。
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