6歳の結衣が、道路に出ようとした瞬間に16歳の結衣は、大声で叫んだ。



「結衣ちゃん、危ないから道路に出るのは駄目だよ」



自分の声に反応した、結衣は道路へ出るのを辞めた。



その時だった。



バイクがもの凄い勢いで走り去ったのは。



彰兄さんと結衣の二人は、バイクが走り去った瞬間に凍りついていた。



「今のバイクに引かれてたら、俺達は即死だったよな」



彰は、16歳の結衣の所へ走ってきた。



「結衣から、話は聞いてるよ。俺達を助けてくれてありがとう」



「いいえ、バイクが見えたから、危ないって叫んだだけです」



「でも、君の一言がなかったら、俺は結衣を助けるために飛び出したよ。結衣は助かっても、俺は即死してに違いないから。君の一言は、結衣だけじゃなく俺も助けてくれたんだよ。本当にありがとう」