「………なんだ」
学校帰りにある喫茶店に入り、私は先生の家が隣であること、先生に想いを寄せていることを真奈に話した。
すると………
真奈は全然驚く様子もなく、私に言った。
「………知ってたよ」
「へぇ………そうなんだ。………って、今なんて………!?」
「だから、知ってたよ………。まぁ………家が隣だとは知らなかったけど………」
えっ………!?
いつばれてたの!?
もしかして………たくさんの人にばれてる………?
「だって、見てて分かるもん………。綾子分かりやすいから………」
そして、真奈は平然と注文したオレンジジュースを飲んだ。
「そんなぁ………」
「でも、みんな気づいてないと思うよ」
「本当に!?」
「うん………。私からしたら完璧に先生のこと好きだって分かるのに………。みんな鈍感だね………」
いや………たぶん、真奈が鋭いだけと思うんだけどな………。

