―――次の日
「行ってきます………」
そう言って、いつものように玄関のドアを開けた。
―――ガチャッ
「あっ………」
「あっ、おはよう………」
ちょうど、隣の家の先生も家を出るところだった。
最近、朝はずっと会わなかったのに………。
よりによって、会いたくないときにどうして会うの………。
「………おはようございます」
とりあえず挨拶をして、直ぐにエレベーターに向かって歩き出した。
「ちょっと、待ってよ!」
後ろから先生の声が聞こえるけど、私は気にせずに歩いた。
「ねぇ、待てって!」
そう先生が言った瞬間、先生は私の肩を持ち、自分のほうに向かせた。

