「はぁはぁっ………」
私は全力で走った。
何よりもあの場所から早く立ち去りたかった。
それに走っていたら、さっきの先生のことを忘れられる気がした。
でも、やっぱり頭の中には先生のことばかりだった。
今まで、先生が私にしてきたことは何だったの………?
彼女がいたのに………
このネックレスを私にくれたの………?
何でネックレスなんか!!!
何か深い意味があるのかと思って勘違いしたよ………。
それに、彼女がいたのに………
私にキスをしたの………?
考えれば考えるほど、自分が馬鹿みたいに思えた。
今まで、どんな些細なことでも先生に何かを言われたり、何かされたら凄く嬉しかった。
なのに………
私………馬鹿じゃん………。
私は先生の何だったんだろう………?
やっぱり………ただの生徒なのかな………。

