「えっ………!?」
斎藤先生の隣に女の人がいる………。
さっきの生徒の話って………
嘘じゃなかったんだ………。
信じてなかったのに………。
信じて………なかったのに………。
先生と女の人は木の下のベンチで仲良さそうに話している。
女の人の顔はここから見えないけど、先生がとても彼女に向かって微笑んでいることが何よりも仲の良さを物語っていた。
春になり、緑が太陽の光に照らされている中にいる二人。
とても絵になる二人だった。
きっと、女の人も先生にお似合いで綺麗な人なんだろうな………。
私なんて………敵わないんだろうな………。
遂に私は、そんな二人を見るに耐え切れなくなって、その場を走り去った。

