「先生いなかったね………。それにしてもさぁ………」



再度、ドアに手を掛けかけた時に、さっきの二人の話し声が聞こえた。



先生いないんだ………。



まぁ、一応入ってみるか………。



そう思っているとある言葉が私の耳に留まった。



「最近、先生が女の人と歩いているのを見かけるって聞いたけど、あれ本当かな?」



えっ………!?



女の人………?



私は自分の耳を疑った。



「あっ!それ、私も聞いた!どうだろう………?でも、本当だったら嫌だな………」



「本当に斎藤先生好きだね!まぁ………あの格好良さで彼女いないはずないよ………」



「やっぱり、そうかな………。格好良いから仕方ないよね………」



「そうだよ!それにさ………女の人も凄い綺麗だって聞いたよ!」



「へぇ………。見てみたいな………」



そして、二人の話し声は遠く消えていった。