コンプレックス*ラヴァー




「……?」


急に静かになった部屋。

本当に寝たのか?

目線はそのままで、耳をすませて様子を窺う。



……寝れるはずがないんだけどなぁ。


だって、来て早々「眠い」って言って布団に潜り込んで、そのままさっきまで本当に熟睡してたんだぞ?


だから、俺はこうしてゲームを始めたわけで。


いいところに差し掛かったとき、見事なタイミングで目覚めて……


“かまって”攻撃が始まった。


くるみは“甘えん坊”って言うか、スキンシップ大好きって言うか…とにかく隙あらばくっついてくる。


2人でいるときは、特に。

基本的に同じことをしていたいらしく、

たとえ別のことをしていようが、“隣に”いないと気がすまないみたいで……


こういう状況になると、すぐに拗ねる。



ワガママ…だよな?
いかにも“女の子”。


たぶん、面倒くさいと思う男も多いと思う。

モトキとか…あ、慎也なんて絶対に無理だな。


でも、

俺は別に苦にならないって言うか…むしろ、



「……新ちゃん?」