冷たい彼氏






「な、何・・・?」

「卒業する前にどうしても謝っておきたくて。ごめんな。」

「なんで?先輩が謝る事じゃないよ。」


あたしがそう言うと、悠斗くんは切なそうな顔をした。

「もう、悠斗くんって呼んでくれねぇんだな。」


そんな、今更なんなの!?

あたしがどんな想いで悠斗くんと別れたか知らないくせに!


「今更なんなの!?先輩には新しい彼女がいるじゃないですか!あたしにだって彼氏がいるんです!だから・・・きゃぁ!?」

突然、悠斗くんに抱きしめられた。


あたしはビックリして声も出なかった。

なんでこんなことするの?


「は、離してください・・・ッ」

「・・・嫌だ。」

「や、離してよ!」

「うるさい!」

悠斗くんがあたしに深いキスをする。


なんで、こんなことするの・・・?

あたし、頑張って諦めたんだよ?
今の彼氏とやって行こうって決めたの。

なのに・・・


こんな、気持ち揺るがすようなことしないで。


「ん、ンッ!ゆ・・ぅ・とく・ん・・やめッ」

やっと唇を離すと、悠斗くんはその場に座り込んでしまった。


「んで、新しい彼氏なんてつくってんの・・・?」

「え?」

「・・・もういい。」


意味分かんない。

悠斗くんが分かんないよ・・・。


あたしは、小さくなっていく悠斗くんの背中を見て、また胸が苦しくなった。



悠斗くんと会ったのは、それが最後だった。