「どうしたの?」 突然頭上から声が降ってきた。 びっくりして勢いよく振り返るとそこにはわたしと同じ歳くらいの男の子が立っていた。 「だっ、だれ…?」 しどろもどろにわたしが尋ねると彼は少しつり気味の目尻を落として優しい笑みを作った。 「おれはハスダアオイ。…きみは?どうしたの?」 アオイくんはわたしの側にしゃがんだ。 「わたし…セジマユイ。えっと…」 そうして、わたしは彼に今の状況を話した。