結局図書館は閉館日だったので帰ろうと校門を出た。



夕焼けが辺り一面の景色をオレンジ色に染め上げる。



ふと顔を上げると校門の前に今朝の少年が立っていた。

壁にもたれかかって気だるそうにスマホを操作している。


制服を着ていないのでここの生徒かもわからない。


とりあえずかっこいいなあ。
河崎なんかとは違うかっこよさがある。

全然チャラくなさそうだし。

まあ、いっか。



とりあえず早く帰って今朝の遅刻した罰のプリントでもやろう。


そう心に決めて、わたしは駅へ歩きだした。