空いっぱいの星を君と





わたしと陽菜乃が今乗っている電車では靴箱から一番遠い生物教室に始業前に着くには不可能だった。




「はぁ〜…」



生物、めっちゃノートとるから後が面倒なんだよね…。



「どしたの?」



「1限、生物だった。」


陽菜乃はうわぁ…と心底嫌そうな顔をした。


「忘れてたぁ…。」



「ま、諦めよ!」


「今さら急いでも仕方ないもんねー。」



わたしたちは開き直って笑い合った。