電界妖怪 〜マカフシギ〜 ②

「“前のバージョン”よ」
「“前のバージョン”?」
咲恵子が言ったあと、智美が言った。
「智美には言うのは初めてかもね。」
そして、咲恵子は歩きながら説明をすることに。
「前のバージョンは簡単にいえば、フォーマットされずに残ってしまった空間の事を言うの。でも、多少はフォーマットによって新しい空間ももちろんあるわよ。」
「フォーマットって結局消す行為よりも、バージョンアップみたいなものだよね。なんで、“バージョンアップ”って言わないの?」
と智美が咲恵子に言った。
「うーん。私も試薬余に勤める前から使われていたみたいだから、だいぶ前からバージョンアップって使わずに、フォーマットって言われるようになったみたいよ。」
「ふーん。まあ、いいや。ごめん話止めて。で。前のバージョンって何か不具合とか起きないの?」