鈴蘭神社に行った私は、その真っ黒い扉には気づかずに家に帰った。
そこで、懐かしいものに触れながら。
夕飯は菊ご飯。塩気があってこれがまた美味しい。今では菊なんて、滅多に食べないんだって。和食離れが進んでいる証拠らしい。
「私、そこで何を忘れてきたんだろう?」
天井を見上げながら、私は思った。そうだ。確か、日記、フォルダリングで保存……そっか、電界が使えないんだっけ。てか、私、電界の生活に慣れてきちゃったのかな?
良く、親は、電界の導入で、あの頃には戻れないって言うけど。その気持ち分かった気がする。
すると、一瞬だけ、電界のアンテナが1本(5本中)立ったように見えた。
「え?これって……」
私はもう一度アンテナが立つ瞬間を見計らって…。…。…。…。…立った!。
私はフォルダリングのデータを読み込み、幼いころの日記を読み込む。