「そーいえばさ、委員長ってバスケ部と仲良いよねー」
「そ、そんなことないっ。その、仲良くさせてもらってて……」
「そうなの? でも、羨ましがってる子、結構いるよ〜。日向とか、背ちっちゃいけど、顔可愛いしっ。あと、春部もフツーにカッコイイからね〜っ」
……ほら、あたしと彼等は、周りからの印象が違う。
あたしは、プログラムを見ながらハードルなどを運んで行く。
「終わったーっ! 委員長、ありがと〜っ」
「ううん、平気」
「じゃあ、あたし次の200出るから行くねっ」
雨宮さんは、そう言って走って入り口の方へ行った。
あたしはは、日陰で自分の種目まで待とうと思って、校舎裏の方へと歩く。
「やっほ」
校舎裏には、若葉ちゃんが座っていた。
「お、応援しなくていいのっ?」
「せっかく室内で部活して焼けてないんだから、とっておきたいじゃん」
ふふんと、若葉ちゃんは笑って、立ち上がった。
──パシン
そして、左の頬に、刺激がはしった。