ディフェンスになれば、点を決められてしまう。
オフェンスでは、翼くんのミスが、ずっと続いていた。
「俺が翼を気に食わない理由1つ目。同い年の野郎の言葉1つなんかで自分のプレーを見失っちまうヘタレやろうだから」
翼くんがドライブでゴールへと進む。
そして、真横のスリーポイントラインの方へとボールを投げる。
だけど……そこには、誰もいない。
ボールはコートの外へと出てしまった。
「2つ目。そんな自分の弱さで周りが見えなくなる。自分の背負ってる7番、エース番号を考えもしない」
──ピーーー
1ピリ終了。
13対23……点差は、10点。

