一分半をきったところで、もう一度タイマーと笛の音が聞こえた。
今度は、みんな監督の周りに集まって、なにやら話をしている。
話が終わったのか、5人が上のTシャツを脱いで、コートの真ん中へと集まる。
相手チームも、5人が真ん中へと。
ぁ、翼くん……7番だ。
悟史くんは4番、かな。
優斗くんも6番ででてる……。
みんな、頑張れ。
「まーいちゃんっ♪」
「はひっ?!」
突然後ろから両肩に手を置かれ、あたしは振り返った。
「お、岡田敦くん……っ?!」
「敦でいーよ」
「な、なんで? 今日は試合はないんじゃ……」
「明日の相手ぐらい知っとかないとねー。お、翼スタメンじゃん」
敦くんは、当たり前のように、あたしの隣に座る。
あれ……?
「他の人は、来てないの……?」
「他の奴は、今頃カラオケだろーな」
「なっ」
「ふっ。俺たち城智から見たら、東丘なんてアリンコちゃんだっつーこと。まぁ、俺は東丘には興味ねーけど、あの2人には、興味あるからさ」
楽しそうな、わくわくしてるような、そんな目で、目の前の試合を見ている敦くん。

