ボンヤリしながら、そんなことを考えてると、美術室のドアが勢いよく開いた。

「いーんちょーっ!」

翼くんはいつものように駆け寄って来て、テーブルの上に座る。

「? 委員長、具合悪い?」

「う、ううんっ! なんでもないよっ」

「そっか」

聞いて、いいのかな……?

あたしは、グッと唾を飲み込んで問いかけた。


「昨日の男の子、って……」

「あぁ、敦? あいつとは中学のバスケ仲間っ!」

「そ、そうなんだっ!」

やっぱ、仲いいんだ……。

良かった。

でも……昨日は、仲いい雰囲気じゃなかったなぁ。