「翼〜、顔あけーぞ?」
「うっせぇー……」
「最近赤くなってばっかだよなぁ、お前」
「黙れ悟史」
悟史くんの言う通り、最近の翼くんはよく赤面する。
熱とかあるのかな?
「翼くん、大丈夫?」
「〜っ、だい、じょう、ぶ、ですっ!」
翼くんは途切れ途切れ、苦笑いでそう返す。
ほ、ほんとに大丈夫なのかな……。
首を傾げていると、隣から「ははーん、なるほど」という若葉ちゃんの声が聞こえてきた。
「翼ってば、かーわーいー」
「うっせぇよ、金里」
「お前も男だもんなー」
「お前マジ黙れ、悟史」
悟くんと若葉ちゃんは、ニヤニヤしながら翼くんを見ている。
他のみんなも、クスクスと笑っていて。
あたしだけ、ハテナマーク。
そして、翼くんは顔を赤くしながら購買のパンを食べている。
……大丈夫、なのかな?