「んじゃ、部活戻るわ」

「う、うんっ」

「ばいばい」

そう優しく笑って、翼くんは体育館へと走って戻って行った。


そして、あたしの瞳からは、



大粒の涙が溢れ出した。



ずっと……ずっと、諦めてた。


もう、夢は叶わないって。

諦めなきゃダメだって。



それでも……本当は、諦めたくなんかなかった。



だから、描き続けたんだ。

諦めたくなかったから。

それが、ずっと間違ってると思ってた。

でも……いいんだ。




諦めなくて、いいんだ。