午後の授業は、全然集中できなかった。
『あたしは、舞が羨ましい』
若葉ちゃんに言われた言葉が、ずっと頭の中をぐるぐるしていて。
気づいたら、放課後。
「いーんちょっ」
鞄に荷物をまとめていると、目の前に日向くんが寄って来た。
「委員長、今日も部活?」
「ぁ、ううん。今日は、先生が出張で」
「実はさ、今日男バスも顧問が急用でいなくて、急遽休みになったんだ。んで、ファミレスにでも行って騒ごうぜってことになったんだけど、委員長も来ねぇ?」
「ぇえっ? い、行けないよっ」
「? なんで?」
「だ、だって、今日話したばっかりだし……」
「んなのへーきだって。金里も来るし」
「そ、そんな……急にグループに入られるのも、迷惑だと思うし……っ」
「んなことねーって! つーかさ、委員長はもう、俺等の仲間」
え……っ?
「つばさぁ、行くぞー」
「おーっ!! ほら、行くぞ」
日向くんはあたしの手首を掴んで、引っ張りながら走る。
仲間……??

