「はぁーっ、英語マジだる……」
「木田先生って……」
確か、バスケ部の顧問……だっけ。
「木田、男バスの顧問じゃん? だからマネージャーのあたしって結構話すんだけど、その分授業とかよく指されるし、寝れないし」
「でも、木田先生って、わかりやすいって評判だよ?」
「……ぷっ。ほんと、マジメだね」
若葉ちゃんは、優しく笑った。
「そ、そんなことないよっ。若葉ちゃんの方が一生懸命だし、可愛いし」
「ははっ、ありがとー。……でも、あたしは、
舞が羨ましい」
え……っ?
「じゃあ、またねっ」
若葉ちゃんはそう笑って、教室に戻ってしまった。
羨ましい??
若葉ちゃんが……あたしを??

