翼くん、翼くん。 あたしね、伝えたいことがいっぱいあるの。 翼くんがいない五年間、すごく寂しかった。 すごく声が聞きたかった。 ずっと……翼くんと、会いたかった。 翼くん、あたしイラストレーターになったよ。 夢を叶えたんだよ。 ……夢が叶ったのは、翼くんのおかげ。 あの日、夏休み明けの美術室で、翼くんが話しかけてくれなかったら、あたしは夢を叶えられてなかったと思うんだ。 翼くん、ありがとう。 何度言っても足りないよ。