「恥ずかしくて言えねーって、あいつ連絡よこしてないんだ。
……これ、アイツから委員長へ」
悟史くんは、ポケットから1つの封筒をあたしに差し出した。
あたしはそれをゆっくりと受け取る。
「俺が喋っていいのは、ここまで。ぁ、あともう1つ」
あたしはそっと封筒を開ける。
そして、中に入っている2つ折りにされた紙をゆっくりと開いた。
そこには、綺麗な字で文字が綴られていた。
【あの言葉を覚えてたら
屋上に来てください】
「あいつは、相当な不器用でバカなやつだってこと」
あたしの瞳から、涙が溢れ出す。
「悟史くん、抜けるって言っておいてっ!!」
「おぅっ!!」
あたしはそう言って、全力疾走で、東丘高校へと向かった。

