「……悟史、お前は気づいてたか」
「……まぁな」
「金里は?」
「……知ってたよ」
「……そっか。俺だけ、か」
敦くんは、そっと掴んでいた手を離す。
翼くんは下を向いたまま、口元だけ笑っていて。
「……んじゃ、敦、俺はどうしたらいいんだよ。
再起不能って言われて、一瞬で夢を無理矢理諦めさせられて。
お前はどうする?」
翼くんの言葉に、誰も答えられなかった。
何も、言えなかった。
「俺だって……ッ、
たった17年間でバスケを満足してるわけじゃねぇんだよ……ッ!!!」
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