「じゃーなーっ!!」
交差点で、あたしと翼くんはみんなと別れた。
「まいーっ!! また明日ねっ!!」
「うんっ!!」
「翼ぁー委員長泣かせんなよーっ!」
「誰が泣かせるかっつーのっ!」
最後まで笑い合う。
若葉ちゃんと悟史くんの言葉に、翼くんと顔を見合わせて笑った。
「行くか」
「うん」
ギュッと、手を繋いで2人で歩く。
一歩、二歩と歩いた瞬間だった。
《キィーーーーーー》
車のブレーキ音がその場に響き渡る。
あたしの目の前には、黒い車が近づいてきていて。
「舞っ!!」
そして、あたしを庇うように、翼くんがあたしの体を押した。