「勝つぞぉっ!!!」


『おぅっ!!!』


悟史くんのかけ声に、みんなが続く。

もう一度ブザーが鳴れば、両チームがベンチに戻っていった。


そして、十人がコートの真ん中へと集まった。



その中には、翼くんが7番のユニフォームを着ていて。

たぶん、あの中で翼くんは一番背が低い。


それなのに、あたしの目は翼くんから離れなかった。




そして、ボールが上へと上がった。