放課後になり、あたしは美術室に荷物を置いて、体育館の二階へと向かった。

描く絵思い浮かばないし……いい、よね。


みんなの練習してる姿を見ながら、鉛筆をスケッチブックにはしらせていく。

休憩時間になると、若葉ちゃんと翼くんが仲良く話している姿が目に入る。


若葉ちゃんとは、普通だ……。


あたしは、グッと唇を噛み締めた。


「舞先輩……?」


声がした方を見ると、高山くんが立っていた。

「ど、どうしたのっ?」

「いや、舞先輩が見えたんで……」

「そ、そっかっ!」


高山くんは、そっとあたしに近づいて、隣に腰を下ろす。