教室の中に入れば、翼くんの席の周りからバスケ部のみんなの笑い声が聞こえて来た。 見ていると、一瞬、翼くんと目が合う。 だけど、すぐに逸らされて。 あたしは、グッと唇を噛み締めて、自分の席に座る。 その後の朝のHRなんか全然耳に入ってこなかった。 昼休みになれば、あたしは屋上に行きずらくて、席に座っていた。 どうしよ……。 「舞ー行こー」 「ぁ、うん……」 若葉ちゃんが寄って来て、あたしはついていく。 大丈夫、だよね……。