翌日、あたしはいつもの時間で学校へと向かう。
「矢野先輩!」
「? 高山くん……?」
校門を過ぎようとしたとき、高山くんに呼び止められあたしは立ち止まる。
「どうしたの?」
「矢野先輩を待ってて」
「え、あたし?」
「矢野先輩、もう一度聞かせてください。
本当に、翼先輩とつき合ってないんすよね?」
「う、うん、本当だよっ」
あたしが苦笑いで返すと、高山くんは嬉しそうに笑った。
「じゃあ、俺とつき合ってください」
……え??
あたしは、思わず目をまん丸にした。
「俺の彼女になってくれませんか」
これって……こく、はくっ?

