「……翼くんは、どんな選手になりたいの?」

そう聞くと、翼くんはパァッと笑顔になって、話始めた。

「俺、ガードやんだっ! ガードって、他の4人を動かして、そんで、点をとる。超カッケーじゃんっ! でも、4人を動かして点を取るだけじゃなくて、


自分で点を取れるプレーヤーになりたい。

トップからインサイドをドリブルで抜けて、シュートを決める。

190cmだろーが、2m超えの選手でも、ドリブルで翻弄して抜けれる、そんな選手になるんだ」


小さな子供みたいに、楽しそうに、目を輝かせながら話す翼くんは、本当にバスケが大好きだって全身で言っていて。


「そんで、DFだって誰にも負けない。2m超えの選手でも、絶対止めてやる。

背が低くたって、NBAプレーヤーになれないわけじゃない。


観客全員から応援される、そんな選手に、俺はなりたい」



この真っすぐな瞳は、きっと誰よりも輝いていて。

もし、神様が今、この瞬間を見ていたら、

どうか……





この瞳の輝きを、奪わないでください。