「とりあえず、舞がもってたやつと同じ大きさなの買ってさっ」
悟史くんが「ははっ」と笑って言う。
あたしの溢れ出した涙は止まらなくて、スケッチブックにつかないようにするのが精一杯だった。
「舞、泣き過ぎ〜っ」
みんな、あたしを見て笑い出す。
「ほら、ケーキ食べよっ!」
「よっしゃぁっ! やっと食えるー」
「まぁ安いやつだけどさっ」
テーブルに置いてあるケーキの周りにみんなが集まる。
「舞、早く」
そう優しく笑う若葉ちゃん。
「舞、みんなお前が好きなんだよ。バカみたいにさ」
そして、翼くんはあたしの頭を優しく撫でてそう言った。
「うん……っ」
あたしも、みんなの輪の中へと入る。

