【完】大好きでした。






「舞っ、誕生日、おめでとーっ!!」


若葉ちゃんが満面の笑顔でそう言った。

あたしは、驚きでいっぱいで、何も答えられなくて。

たん、じょうび……。

忘れてた……。

そっか、今日は、あたしの誕生日だったんだ。

でも……


「な、んで……知ってるの……?」

「翼がさ、去年たまたま生徒手帳を見たときがあったんだって。それで、みんなでお祝いしよーって」

「まぁ、俺とか赤点回避させてもらったしさっ」

悟史くんが苦笑いでそう言った。



そして、あたしの瞳からは、自然と涙があふれた。