翼くんに教えてもらいながら、バッシュってやつを履いて、靴ひもを結ぶ。

「あの……なに、すればいい、の?」

「んと、リバウンド」

「り、りば……?」

「ははっ、わかんねーよなっ。俺が打ったシュートを拾って、俺の方に転がすなり投げてくんね?」

「う、うん」

「んじゃ、お願いします」


ニッと、子供っぽい笑顔を見せて、軽くドリブルをする。

そして、スリーポイントラインからシュートを打つ。

ボールはリングに触れず、綺麗にゴールへと吸い込まれた。


あたしはそのボールを広い、翼くんへと投げる。

さっきの笑顔とは違って、真剣な顔で、ゴールを真っすぐと見ていた。