【完】大好きでした。






説明し終われば、あたしの好きな笑顔で「サンキュ」と言って、次の問題に取り組む。

そんな姿に、ドキドキする。




下校時刻になって、他愛のない話をしながら4人で通学路を歩く。

「テスト俺、マジやべーよ……」

「悟史は普段の授業寝てるのが悪い」

「翼だって寝てるじゃねーかぁ」

「俺、ノートはちゃんととってるしぃ〜」

悟史くんは「うぅ」と項垂れている。

そんな悟史くんを見て、あたし達は笑い合う。


駅前の交差点で、バラバラに分かれる。

「ぁ、俺今日寄りたいとこあるんだ」

翼くんはそう言って、あたしと同じ方向に歩く。


嬉しくて、胸がキュンって弾む。