「NBAプレーヤーって、あたしは全然わかんないけど、でも、そんなすごい人でも、ミスはすると思う。そんな人も、もしかしたら、高校生の時こうやって迷ってたかも、しれないでしょ?
翼くん、もし全校生徒が否定をしても、あたしは言うよ」
あたしは、笑って、言った。
美術室で、翼くんが言ってくれた言葉を。
「翼くんは天才だ、って」
体育館で、みんなが帰ってる中、最後ギリギリまでシュートを打っている。
どんな相手だろうと、勝つと前を向いている。
負けて、悔しくて、涙を流せる。
そんな彼は、誰よりも、
天才だと、あたしは思うんだ。

