君と見上げた空【完】

今日の帰りは、雨が降っていたから、
傘を差して帰った。



私は家のドアを開けると、靴が二足
あった。お母さんの新しい彼氏だろ
う。




「ただいま」


私はそう言って家に入った。



「あっ蝶お帰り」


今日は彼氏さんと一緒だから、私に対
して、異常に優しい。



「里香さんの娘さん?」


「えぇ、ちょっと待ってて」




お母さんはそう言って私の腕を掴み、
廊下に出て、



「邪魔。出てって」



お母さんはそれだけ言うと、彼氏さん
のところに戻って行った。