「ばいばい」

「じゃーな」


私は校門で空と別れて、一人、下駄箱
へ向かった。


下駄箱で靴を履き替え、教室に向かうと…


「舞山さん、おはよー」

荒川さんが話し掛けてきた。

その瞬間、また体が震え出した。

だけど、荒川さんは次に意外な言葉を
いったんだ。


「ごめんなさい」


えっ?

私はその言葉にびっくりして目を見開いた。

まさか、荒川さんが謝るなんて…



「…ごめんなさい」

「ごめん」


「ほんとに悪かった」


荒川さんが謝ったのを堺に
荒川さんの取り巻きたちが口々に
謝りだした。

私はそれにますますびっくりしながらも


「いいよ」


そう答えた。


その言葉を聞いた瞬間、荒川さんたちが
にやっと笑ったのは気のせいだよね。