【完】愛の価値




思い当たる場所を探しても美途はいない。


柚樹のとこに行くわけもないし。


いつの間にか渋谷駅付近に来ていた。


通勤ラッシュでサラリーマン達が足を早めて次々目の前を通りすぎる。


俺は額に流れてくる汗を袖で拭う。

もうすぐ梅雨がきて夏がくる。

あの冬があっという間にくる。

時が経つのは早いな。


俺は周りにいるカップルを眺める。

今朝は美途とあんな中だったのにな。


どうして喧嘩をしてしまったのだろう。