保健室の内緒

他に座りたい所もなかったから彼の隣に鞄をおいて腰を降ろした。



「名前」



横から聞こえた声。



それはやっぱりさっきの声で…。



「名前、教えてくれない?」



「名前…?」



「うん。
名前」



私に聞いてるんだよね…?



「あの…「向坂さん」



名前を言う前に声を遮られた。



……しかも名前で。



「コウサカさん?
呼ばれてるよ」



………なんか疲れる。