感想ノート
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紅 憐 2009/01/22 01:44
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夕食時に妻は突然「トマトを植えたいの」と言い出した。
「お庭にプランターを並べて、沢山のトマトを育てたいの」
「トマトって、この時期に種を撒くものなのか?」
そういった方面にはてんで疎い私は妻に訊ねた。しかし彼女の返事は無い。つい、今しがたの会話がまるで夢か幻であったかの様に、何食わぬ顔で彼女はサラダを頬張っていた。
「明日は検診の日だね。その帰り道にでもトマトの種を買いに行くか」
私はカレンダーに目をやり、そう妻に語りかけた。
「あら、お父さん、仕事はどうするんですか。私は一人で病院に行けますから、大丈夫ですよ」
「いや、会社の方は有給を取ってあるんだ」
当たり前の様に妻に嘘を吐く。私は既に3年前、会社を定年退職している。
「また、そんな事をして。他の皆さんに迷惑は掛からないんですか」
「ああ。この時期なら問題は無いよ」
翌日。私と妻の前に座った若い医師は、少々失礼な程に私を直視しながら、ゆっくりと、しかしそこには揺ぎ無い真摯さを込めて妻の病状の進行具合を説明すると、前回の検診の時と全く同じ言葉で、その日の話を終えた。
「ご主人。この病にはご家族の協力が必要です。医学は完璧ではありません。ですが、だからこそ、多くの例外もまた、起こりうるんです」
「さあ、トマトの種を買いに行こう」
病院を出た私が妻にそう声を掛けると、彼女は少女の様なあどけない表情で私の顔を見返した。
「庭にプランターを並べて、沢山のトマトを栽培するんだよ」
「一体、どうしたんですか? そんな事に興味のある人でもなかったでしょうに」
妻は、驚きながらも口元に手をあて、フフフ……と少し嬉しそうに笑った。
「夏の陽射しの下、庭一杯に実った真っ赤なトマトを食べたら、きっと美味いぞ」
私が熱っぽくそう語ると、
「こんな寒い日に、夏野菜の話ですか? 季節外れもイイとこですよ」
そう言って、彼女はまた笑った。私は妻の手を優しく握った。
「お前は、トマトを家庭菜園したいと思った事は無いのかい?」
「そりゃあ、一人で留守を守っていた若い頃は、そんな事を考えた事もありましたけど……」
妻は遠い昔を振り返る様な目で返事をした。
冬の重苦しい雲で日中にも拘らず薄暗い病院からの帰り道を、私は妻の手を取り、二人笑顔で歩いていった。矢野 克彦 2009/01/22 01:35
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っていうか
ぐりあすせぶんって微妙にカッコいい。
なにか乗り物みたい。しかもマッハとか出そうです。紅 憐 2009/01/22 00:38
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あっ、雷神さんっ、レンジャーものにおいて「いたりいなかったり」っていう発言はヤバイですよ(笑)
その発言にがっつり食いつくキャラを私は知ってます。
だから「半端な出現率」とか「なんで女?黒?」とか「グリーンじゃないの?」とかアウトなのです←傷口に塩紅 憐 2009/01/22 00:38
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ぐりあすせぶん〉
百獣戦隊ガオレンジャーのガオシルバーとか、轟轟戦隊ボウケンジャーのボウケンシルバーとか、シルバーは出てきた。
ピンクはいたりいなかったりするんだな…
バリアス7
特捜エクシードラフトの捜査車両。スーツ着たままで乗れるんだろうか?疾風雷神 2009/01/22 00:35
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へぇー、ゴールド初登場?
じゃあシルバーはいたりしたんですね?紅 憐 2009/01/22 00:23
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愛国戦隊大日本とか言いだしたら、収拾つかなくなるな…
ちなみにゴーオンジャーは初の七人戦隊であり、かつゴールド初登場でもあったり。疾風雷神 2009/01/22 00:04
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私はたぶんカクレンジャーの世代?でしょうけどぉ……全然覚えてません(笑)あんまり見てもなかったもの……(汗
サンバルカン……え、私が語るんですか?むむむ無理です……!←(焦紅 憐 2009/01/21 23:30
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ゴレンジャーは再放送で何度か見た。
今の戦隊と違って美形ではないし、ピチピチのポディスーツじゃなくてダボッとしたジャージみたいなスタイルだったな。
本放送で見たのはどのへんかな…
バトルフィーバーは…あれも再放送だったかな?疾風雷神 2009/01/21 22:35
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カクレンジャーは正規メンバーは、5人だよ。
まぁ、ロボットの数がメチャクチャ多いのは聞いた。
20体ぐらいだっけ?
ニンジャブラックが、ケイン=コスギなんだよね?
それと、トマトマトさん、サンバルカンは、今では絶対出来ない戦隊物だと思う。
男三人、女性なしだもんな^^;
ちなみに、リアル世代じゃないから、サンバルカンはさすがに見たことがないのですよ^^;
カクレンジャーも本当に小さい頃に見た記憶だなぁ~。
戦隊物を聞くと、世代が分かる!
でも、戦隊物を見たことがない・・・という人は、いないはず!!ねもやん二号 2009/01/21 22:21
すっ、すっ、すばらしい……!!さすがはやのさんっ、食いついてくださる方の第一号候補はアナタでしたし、やはり期待に応えてくれています!!
奥さんは(ここで間違ったら私カッコ悪いですが)アルツハイマー病なんですね。記憶が抜け落ちていく。
季節外れのトマトを植えようって言った奥さんを笑うも、けれど、家族として、夫として、それを冗談で終わらせたくない。『例外』が起こり得るのを信じたい。だから自分でもトマトを植えよう、季節外れのトマトを。
それなのに奥さんは……
うああん切ない。
なんてこったいです。すばらしいものをだれより早く読めたのに、レビューはかけません(苦笑
最大の誤算っ!!