部屋はシンプルで、彼の香水の匂いがしみついていた。
バスタオルと着替えを貸してくれて、あたしはゆっくり暖まった。
上がると、彼はソファーでテレビを見ていた。
寒くないか?と聞いて温かいココアをいれてくれた。
それから、ソファーで二人隣に座って、いろいろ話した。
最初は、くだらないテレビでたわいない話をしていた。
彼の名前は、幸浜疾風(こうはまはやて)
身長183せんち。22歳。仕事は教えてくれなかった。
そして、いつのまにか、あたしの話になっていた。
なんで今日こんなことになったのか、そのことを話していると、いつのまにかあたしの寝れない病のことも話していた。
その話をしているとき、疾風は、ずっとあたしの頭を撫でてくれた。だからかな、安心して話せた。
話終えたとき、あたしは疾風の腕に包まれていた。後ろには、疾風がいて、頭をずっと撫でてそっと抱き締めてくれていた。涙が出てた。
