無事に今日の授業を終えあたしたちは
一緒に下校していた


「なあ凛」


「なあに?航汰」


「あ・し・た!バレンタイン…だね☆」


…なんだ…チョコちょうだい!ってこ
とか…


言われなくてもあげるつもりだけど♪


なんて思ってたら航汰の口から出たの
は予想外の言葉だった


「俺にくれるんでしょ。他の誰かにも
やんの………??」


「へ??」


「だから俺以外の誰かにチョコやんの
?」


「えっ?う、うん」


バンッ!!


ひえ!


航汰の手があたしの顔の横にあ
る。


「誰にやんだよ…」


あたしは航汰の怒った顔に見とれて…
ってそんな場合じゃないよ!!


なんか航汰勘違いしてる!


あたしがあげるのは……


「病気のおじいちゃん… 」


今、おじいちゃんは病気で寝たきりなんだ…


5年前から病気で今までもっているの
が不思議だとお医者様に言われたほど
なんだ…


あたしはおじいちゃんにその5年前か
ら毎年チョコをあげている


あたしがチョコをあげるとすっごく喜んでくれる


それが嬉しくて嬉しくて毎年心を込め
て作ってる


あたしがチョコをあげたらいつかおじ
いちゃんは元気なるんじゃないかと信
じて