どれくらい泣いていたのだろう。 目が覚めるとすでに日が暮れており、僕にかかっていたセーターの持ち主は僕の隣ですやすやと眠っていた 珍しく夢を見なかった。 隣で気持ちよさそうにこよみは眠っている。 「・・・ん」 こよみの口から寝言が吐き出される 「この、は・・・だ、めだよぉ・・・それは私のあんぱ・・・」 平和な寝言に吹き出してしまう。 このは、といのは確か・・・こよみの友達、か?・・・そう、確か木通恋葉とかいう、目にしただけで吐き気がするような後輩。 そう、この前だって―――