初めて

“すき”

と言った。

その気持ちに連が応えてくれたときは嬉しくて、恥ずかしかった。

そのときのキスは私も連もこの幸せをかみしめていたと思う。



あれから2年が過ぎ、季節は秋から冬になり、もうすぐしたら春に変わる。



付き合いだした私たちは会うと少しぎこちなく、周りの皆もからかっていた。
それでも、幸せで連の隣でいるのが嬉しかった。

「吉村さんって浅月君と付き合っているって本当??」

突然、七森真由が話しかけてきた。
真由が連に告白したことは噂で聞いていた。
2回も振られていたことは知らなかったけど。

『うん…。』

私は気まずそうに答えた。

「そうなんだ。浅月君と仲良かったもんね。浅月君の好きな人って吉村さんだったんだ。」

私は何て言えばいいのか困っていると

「ねぇ、友達になってくれない?」

と真由が私に言ってきた。
私が驚いていると真由は笑った。