夏休みに入り、文化祭と体育祭の準備をするために学校に来た。
自転車置き場に自転車を置くと、ふっと後ろから

「吉村っ!!」

と呼ばれた。
振り向くと連が笑いながら私のほうに走ってきた。

「今から準備??」

『うん。今から教室に行くところ。浅月君は？部活??』

私は連に首を傾けながら聞いた。

「ん？部活は夕方から。中村が夕方までクラスの文化祭と体育祭の準備がしたいって言ってサッカー部は夕方からの練習になった。」

『中村先生、生徒よりもはりきっているもんねぇ。』

「祭り好きなんだよ。部活が夕方からだから部活まで眠れると思ったら、俺らのクラスのサッカー部は強制的に部活が始まるまで準備の手伝いだからなぁ…。」

私は連の嫌そうな顔を見ながら笑っていた。