「またあんたね…」



私の機嫌をうかがうように

ドアでぶつけたであろう
赤く腫れた鼻を押さえながら
執事は言った






「だってえ..グス
やっとバラが咲いたからあ..
お嬢様喜ぶと思ったのにぃ
うわーんっ!!」









はあ…




私は幼児泣かすほど
ドSじゃないわよ、と伝えると





ほんとお…??
と上目遣いで潤んだ瞳で聞いてくるもんだから






怒る気すら失せる