【完】君と流れ星を。


「先生、私、大丈夫です。だって、先輩の寮と方向が逆だし……」


二人とも私の話なんか全然聞いてないみたいで、先生はマスターと話してるし、伊集院先輩は私ににっこりと微笑むだけだ。


「ごちそうさまでした」とマスターに言って、私たちは店を出た。

先生は「これからは大人の時間だから」なんて言ってコーヒーを飲みながら手を振っている。



カラン、カランとドアのベルが夜の空気の中、心地よく響いた。


「あの二人、もう見えないね」


伊集院先輩と二人で大島先輩と澤田くんの姿を探したが、どこにも見当たらない。


「すみません、先生が言ったから、私のせいで遠回りになっちゃって……」


少し前を歩いていた彼は振り返って、優しい笑顔で私を見る。


「先生が言ったけど、俺も心配だから」