【完】君と流れ星を。

先生に会うのが怖いと思った。

正体がわからないもやもやに包まれて、まるで霧が深い森の中に投げ出されたみたいな感じがする。


だけど時計の針はお構いなしに進んで、チャイムが教室に鳴り響いた。


「紗奈!」


千尋が私を呼ぶ。


「元気ないみたいだけど、ごめんね、話聞いてあげられなくて」


私は千尋に心配をかけてしまったことを反省した。


「ううん!気にしないで部活頑張ってきて!」


精一杯笑ったつもりだったけど、彼女は笑わなかった。


「夜なら大丈夫だから、我慢できなかったらいつでも呼んでね?」


私は「うん」と小さく頷いて、千尋の後姿を見送った。